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北てつろう 6デ7シの夕べ ディナーショー
2014年6月7日(土)
ルートイン小牧(グランティア小牧)
主催:ろくでなしの会
協力:北てつろう不安倶楽部
演奏:トライデント
司会:松原敬生
ゲスト:岩田光司(NHKのど自慢ギタリスト)
塚原哲平(ホリデージャパン演歌歌手)
岩切愛子(ジャズシンガー)
おりしま夏海(バップレコード演歌歌手)
ななめ・たいら(ニューフレンドクラブ専属歌手)

演歌シンガーソングライターとして愛知県岩倉市で名を馳せている北てつろうは、毎年6月7日になると、バースディーパーティーを場所を転々と変えて開催している。今年もその日がやってきた。今度はなんと67才の誕生日をもじって6デ7シの夕べ ディナーショーのタイトル。これにはたまげた。主催はろくでなしの会で、協力が北てつろう不安倶楽部とある。何だか妙な名前が並んでいて、一体それは北てつろうの人生指針なのだろうか。
 そんな奇妙な名前のバースディーパーティーは、司会:松原敬生さんの面白い挨拶から始まった。
 「世の中、AKBの総選挙であるにもかかわらず、お越しいただき誠にありがとうございます。AKBと北てつろうを天秤にかけて、こちらを選んでいただき心より感謝申し上げます。」  北てつろうは、岩倉市で大ヒットを飛ばしている「暴れ・海とんぼ」を熱唱してご挨拶。「今日は歌詞を忘れないで歌えた。これは来てくれたお客様が本当にいい人だから。1万円も出して北てつろうの歌を聴きたいと思ってきた人はほとんどいないんじゃないか。あいつがかわいそうだから、とにかく行ってやろうと、そんなふうに思い遣る皆さんのやさしい気持ちに感謝します」。
 松原さんが、「北さん、皆さんの気持ちをよく知っているじゃないの?」とつっこむも、「このように沢山の人が参加してくれるのは北さんの人徳のお陰なんですね」と人柄の良さをPR。  ゲストのおりしま夏海さんとななめ・たいらさんが熱唱。おりしま夏海さんは「北さんはほんわかとして包容力のある人」と褒めた。
 塚原哲平ステージで面白かったのは、松原敬生さんの紹介トーク。
 「師匠宮路オサムさんがいらっしゃらないので伸び伸びと歌っています。師匠がいる時は、師匠よりうまく歌ってはいけないと気を遣っていますから」と言って会場を笑わせた。
 塚原哲平にとって、北てつろうは親父みたいな存在。そんな親父を前に会場内を練り歩きながら「華神輿」を熱唱。舞台では五条川桜の華やかな踊りが繰り広げられ、会場は大いに盛り上がった。
 そしてスペシャルゲスト岩田光司氏の生演奏が実に素晴らしかった。ソチ五輪金メダルに輝いた羽生結弦選手のショートプログラムで流れた「パリの散歩道」、北てつろうの娘さんからのリクエスト「朝日のあたる家」を生演奏。
 北てつろうを「てっちゃん」と親しみを込めて呼んでいる岩切愛子が、横浜から駆けつけ、岩田光司氏とトライデントの生演奏の中で松田聖子メドレー(青い珊瑚礁、赤いスイートピー・・・)を大熱唱。松田聖子そっくりの歌声とノリのよい曲調で会場は大フィーバー。松原敬生さんは「実に素晴らしい歌声!」と絶賛。
 北てつろうは、函館で漁師をしていた17才の頃、イカ釣り船で船橋浩二の「俺だって君だって」を聴いて元気づけられた。すぐにレコードを買い、毎日 盤がすり切れるほど聴いた。あれから50年。憧れの船橋浩二がステージに登場し、「俺だって君だって」を大熱唱。
 東海ラジオにリクエストされる曲の中に「みちくさ人生」がある。この曲は船橋浩二オリジナル曲で、みずの稔さんが作詞を手掛けたステキな楽曲。船橋浩二が熱唱すると、みずの稔さんは感極まる。
 「北てつろうは作曲家であるが、実は譜面が読めない。」
 こんな秘話を松原敬生さんが明かした。
 譜面が読めないのに、なぜ曲ができるか?それはアシスタントがいるから。北てつろうが初めて手掛けた作品は「ふるさと恵山」。曲が浮かんで頭の中で音楽が流れているけど、譜面にできない。このもどかしさをなんと我が娘、ゆきさんが譜面をおこしてくれた。さらに続けて「出稼ぎのまち」の譜面もおこしてくれた。
 そんないわれの「ふるさと恵山」を故郷を思いながら熱唱して娘に感謝の思いを伝えた。じ〜んときたのだろう。目にうっすら涙がこぼれていた。
 松原敬生さんが、「自由奔放に、こうやって皆さんの前に自分をさらけ出すことができるのは大きな“よりどころ”があるからに他ならない。それは奥さんですね!」と手招きで奥さんをステージに呼び寄せた。北てつろうは、妻の前で、「よりどころ」を大熱唱。歌い終わると二人は握手。この感動シーンに会場から大きな拍手が送られた。
「こうして皆さんの前で歌をご披露できるのは、幸せですね。」と松原さん。
 最後に、みずの稔さんの作品「男節」を会場から大きな手拍子をもらいながら大熱唱。
 来年の6月7日に再び誕生日会が開催されるかは来年のお楽しみ。でもきっと北てつろうは愛嬌溢れた笑顔でお元気に活躍されていることでしょう。
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