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大人のしっとり演歌がお似合いの若山かずさ 新曲「おんなの酒」発表キャンペーンが3月15日、鈴鹿ハンターで盛大に行われた。
 若山かずさは、ステージに登場するや、「皆さん、こんにちは」と挨拶すると、新曲「おんなの酒」を熱唱披露。
 歌い終わると、「今日は風が強くて花粉症がピークですが、歌うと治ります。短い時間ですが、一生懸命歌いますので、最後までお付き合い下さい。私にとってこの曲があったからこそ30周年を迎えることができました。TBSラジオ「歌うヘッドライト」で初パーソナリティーを務めた平成3年に発売した「しのび傘」です。ぜひ聴いて下さい」と、大ヒットソング「しのび傘」を大熱唱。
 「しのび傘」は、若山かずさにとって市川昭介さんに初めて作っていただいた大切な楽曲。今までに42枚のシングルを発売したが、そのうちの半分以上は8年前に亡くなられた市川昭介さんの作品。
 2月14日に、銀座で島津悦子との初めてのジョイントコンサートが行われた。その日はなんと大雪であったたが、全国各地から大勢のファンといま時イケメンの2人(走裕介とパク・ジュニヨン)が駆けつけてくれたお陰で無事に終わることができた。その模様はテレビBS朝日(あさ7時~7時30分)の新・平成歌謡塾で流れ、若山かずさは「私はドレス姿で太めであった」(笑)と教えてくれた。
 若山かずさの歌の中に、お花をテーマにした楽曲、例えば、「白牡丹」、「花桔梗」、「あじさいの宿」、「山百合の駅」がある。その中でもとりわけリクエストの多い「山百合の駅」を紹介し、熱唱披露してくれた。
 若山かずさはこまめにブログを書いている。内容のほとんどが食事で、元気の源はよく食べること。幸い歌うとよく食べれるとのこと。昨年30周年記念曲「女のみれん」新曲発表会に島倉千代子さんが花束をもってお祝いに駆けつけてくれた。「かずさちゃん、がんばるのよ」と励まされて一緒に食事。「ゆっくり食べなさい。“おいしいわ”じゃなくて、“おいしいわ~”と言ってごらんなさい」などと楽しい会話を交わしたひとときが今でも忘れられない。「私も島倉千代子さんを見習って、これからも末永く歌い続けていきたい。どうぞよろしくお願いします」と述べると拍手大喝采。そして前作の「女のみれん」を大熱唱。
 「2月19日に新曲『おんなの酒』を発売して、3日後からキャンペーンが始まって、福井、金沢、富山、広島、大阪と、駆け足のように行って参りました。でもぜんぜん痩せません(笑)。歌っていると本当に元気なんだなと思います」と語ると、歌唱レッスンを始めた。
 「オリジナル歌手の生の歌声を聴いて、ぜひ覚えて歌って下さい。作曲家の叶弦大先生が私に教えてくれことをちょっとだけ皆さんに教えます。その教えに従って歌って頂けたら、どこの大会に行っても優勝できます! まずは音をしっかり覚えること。そして次はひとつひとつの言葉をはっきりと大切に歌うこと。特に『おんなの酒』は出だしが肝腎。 歌詞の“風に揺れてる 赤い灯”は、しっかりとゆったりと。 “今夜も誰かを 待っている” でこぶしが回る方は、それで味付けしていただくと点数が5点ぐらいあがります。“どこかで飲んでいる”で、気持ちを込めます。“ここに私が居るものを”で切なさが表現できれば優勝できます。とにかくゆったりと言葉をはっきり出して歌うと相手に気持ちが伝わるし、聴く人も気持ちよく聴ける」と必勝ポイントを伝授する。そして、いよいよ最後に再び新曲「おんなの酒」を大熱唱。ポイントを聞いたあとでの歌唱シーンは一味違う。演歌の歌唱表現のおくゆかしさに心が大いに惹かれた。
  〈インタビュー取材〉
― 前作、今作で「しっとり演歌」に路線を再び戻したと伺いましたが?
若山: 一時期、しあわせ演歌を歌っていましたが、しっとり演歌でやっと若山かずさの色がでてきたかな。今回の作品は歌謡曲テイストでお洒落な曲にしたいということで、前作の「女のみれん」以上にイントロを艶っぽくしていただきました。― 今回シングル42作目ということですが、叶弦大先生の作品が多いのですか。
若山:叶先生の作品は11作品目です。半分以上は市川先生の作品ですが、市川先生が亡くなられた後は叶先生。今回、美空ひばりさんの「裏町酒場」の詩を書かれた さいとう大三先生に15年ぶりに詩を書いていただきました。さいとう先生から「年を重ねたのだから、それにふさわしい詩が良い」と書いて下さった作品が、とてもわかりやすくて、男性が想う女性の気持ちが伝わってきます。さいとう先生と叶先生がうまい具合にミックスされて、すてきな楽曲に仕上がっているのでとても気に入っています。   ― 今回の作品はより多くの皆さんに覚えて歌っていただけたらありがたいですね。
若山:「おんなの酒」を積極的にステージで歌っていただけたら、またラジオですとか有線にどんどんリクエスト出していただけたらとても嬉しいです。
  ― 大きな目標は?
若山:大きな目標は、歌い手さんは皆さん一緒だと思いますが、30年間コンスタントに新曲をださせていただいたこと、全国津々浦々回らせていただけたのはすごくラッキーだったと思います。やっぱり各地でファンの皆さんが応援にきて下さる。それが楽しみですし、私が歌っていることで皆さんが元気になるとか。病気も治ったとか。そんなお話は嬉しいですね。それを励みに頑張れるし、自分が倒れたりしたらダメ、自分が一番元気で歌っていることで、皆さんが元気でいられる。そう思うと、大きなエネルギーになるんですね。大ヒットは運もあるし、タイミングもあるので、とにかく毎日頂いた仕事を一生懸命勤めることが大切だと思っています。
  ― 中日ドラゴンズ監督の落合博満さんとデュエット曲を出されたりとか、20周年記念の年にナゴヤドームにて中日×巨人戦で始球式を行われたとか、とても興味深いお話だと思いますが。
若山:落合博満さんは、私のことをすごく心配して下さったり、すごく愛情のある方で、デュエットできたことはとても良かったと思います。またナゴヤドームで始球式を行うことができたことは、想い出の一コマとして大切にしていきたいと思います。
     若山かずささんは、20代、30代には出せなかった声のトーンとかが年齢を重ねるごとに深みを増し、演歌の奥ゆかしさを表現できるようになったのではないでしょうか。ゆったりと言葉ははっきりと、そんな歌に対する彼女の姿勢は、普段の会話にも現れているように思います。若山かずささんの語り口はとてもクリアでわかりやすい。これからますます円熟味を増し、若山かずさらしい歌がどんどん生まれ、そして私たちはそんな彼女の歌をこれからも存分に楽しめることになると思います。
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